ニュースなどで時折耳にする、NHKの放送スクランブル化。
スクランブル化とは簡単に言うと、NHKを受信料を払った人にだけ見られるようにする仕組みのことです。
現在は国民全員が受信料を支払い、いつでも誰でも視聴ができる状態ですが、スクランブル化となった場合はこの視聴方法自体が大きく変化することになります!
その理由と、そもそもスクランブル化とは何なのかについても詳しく説明します。
導入した場合のメリット・デメリットについても調べてみました!
NHKスクランブル化とは?なぜ話題になってる?
そこで、まずはスクランブル化そのものから説明します♪
スクランブル化ってなに?
スクランブル化とは、放送電波を暗号化し、読解する装置がないとテレビで放送を見られなくする仕組みを指します。
有料の民間放送業者でも取り入れられている手法であり、WOWOWなどをイメージするとわかりやすいと思います。
つまり受信料を払った人だけが見ることができ、逆に見たくない人は払わなくていい、ということになります!
また、災害時など緊急時にはスクランブル化を解除することも可能。
受信料の未払いがたびたび問題になることも多いNHK。スクランブル化についても賛成・反対と、以前から様々な意見があったようです。
ではなぜ今、改めて話題に上ることが増えているのでしょうか?
話題になっている理由は?
広く話題になるきっかけとなったのは、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反」通称NHK党(N党)が掲げる公約も理由のひとつでしょう。
NHKの受信料制度、放送方式に異議を唱え続けているNHK党。その改革案のひとつとして、NHKのスクランブル化を提言しています。
NHK党党首・立花孝志氏によると、「NHKのスクランブル放送はすべての人が納得できる制度」。
なぜNHKだけが番組を見ない人にまで負担をさせるのか。
NHK受信料は税金ではなく公共料金であり、受信料制度を公平にするにはスクランブル放送にするしかない。
といった主張をされています。
2021年10月現在、衆議院・参議院という国政選挙を控え、街頭演説やテレビで主張を耳にする機会も増えました。
そこでスクランブル化、という言葉が改めて議論されているのです。
NHKスクランブル化の可能性は?なるとしたらいつ?
もし導入されるとなれば、私たちの生活にも大きく影響を与えるスクランブル化。
それだけに気になる実現の可能性ですが、NHK側の回答としては「スクランブル化はしない」と明言されています。
導入されるとなれば放送法から見直されることになり、NHK側がスクランブル化に否定的な以上、おそらくすぐに導入されることはありません。
しかしネットの普及などにより、放送業界も変わりつつある部分が多くあります。公共放送のあり方が問題になることも、今後いっそう増えてくるでしょう。
今後国会で本格的に議論をされることになれば、近い将来可能性はゼロではないと思われます!
NHKスクランブル化のメリットデメリットは?
そこで、導入した場合のメリットとデメリットをそれぞれ解説します!
スクランブル化のメリット
スクランブル化のメリットは、何といっても視聴の選択ができること。
これまで見ていた人は変わらず見ることが出来ますし、見ていない・不要に思っているなら見ないという選択ができます。
また受信料が負担になっている人にとっても、うれしい制度になるでしょう。
NHKの受信料は支払い方法により若干変わりますが、月額約1,225円。
これを高額に感じるかどうかは人それぞれですが、現状未払いトラブルも多発しています。視聴することが少ないなら、無駄なお金を払っていると思うのも仕方ないかもしれません。
集金の手間もなくなるので、ひんぱんに訪ねて来られるのが面倒だった人にとっても良い点になりますね。
スクランブル化のデメリット
デメリットのひとつとして、番組の画一化があります。
見たい人だけが見られるようにしてしまうと、どうしても「よく見られる番組」が偏ってしまいます。結果、番組視聴の選択肢が狭まってしまうのです。
現在のNHKでは報道や教育、福祉に古典芸能…と、さまざまなジャンルの番組をクオリティ高く作られています。
スクランブル化してしまうと、現在は公共放送であるため保たれている番組の質が落ちてしまい、視聴率だけにとらわれない番組づくりができなくなってしまうかもしれません。
また受信料が負担にならないという点に関しても、逆に言えば見たいのに受信料が負担になるから見られない…という問題が起きる可能性も。
NHKスクランブル化なぜしない?検討されている?
放送のスクランブル化について、NHKは「スクランブル化はしない」と回答しています。
その理由は、公共性が失われてしまうため。
現行の放送法によると、NHKは公共の福祉のために、日本全国のすべての人に必要な情報を届ける「公共の役割」を果たさなければなりません。
その役割を考えると、受信料を支払った人にだけ視聴できるというのは公共性に欠き、公共放送として問題があるという考えられています。
もっとも、NHK党とはじめスクランブル化を求める声がもっと大きくなっていけば、今後検討されることも十分考えられるでしょう!
NHKスクランブル化とは?のまとめ
NHKスクランブル化について気になる点をまとめてみましたが、あなたは賛成でしょうか?それとも反対でしょうか?
導入するとなればメリットもデメリットもあるスクランブル化。
公共放送のあり方がさかんに問われている今。今すぐ実現の可能性は低くても、いつ検討段階に入ったとしても不思議ではありません!